くらしの図鑑

佐藤家

大石田町

  • 種類:座敷蔵
  • 構造:土蔵造
  • 年代:明治39年初築、明治43年落成(過去帳)

“大石田河岸(かし)”とよばれ最上川舟運最大の舟着場として栄えた川沿いの街道は、いまも町のにぎわいの中心地。佐藤家は江戸時代からの旧家のひとつで、先祖は仙台・伊達藩からこの地へ移住してきました。

蔵座敷は5代・佐藤茂兵衛のときに建築され、平成24年に床補強とカーペット敷き込みをした以外はほぼ当時のままの姿を残しています。

外壁は黒漆喰に、内部は変則的な格天井・全面張付壁・造作材は上段間がケヤキ、次ノ間が屋久杉にどちらも透き漆で仕上げられ綺麗な板目があらわれています。およそ一間半の床の間に、両脇に書院・床脇を付した変形型の本勝手書院造り。格子に組まれた障子戸はよく見ると麻の葉紋様に漉いた障子紙が使われています。

広い庭には大きなケヤキが2本植わっています。蔵座敷の内部造作にケヤキ材が多く使われていることから“使った分を自然に還す”そんな丁寧なくらしぶりを感じられそうです。

現在では定期的に声楽やピアノ・ヴァイオリンなどのコンサートが開催され、蔵・音楽・庭を楽しめる豊かな場所として地域に向けて開かれています。

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